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飛田新地のど真ん中で大正時代にタイムスリップできる「鯛よし百番」(大阪・西成)

大阪最大にして全国的にも最大級の規模を誇る遊郭街、飛田新地。歴史的な建物も結構あるということで、アレな目的以外で訪れる人も多い裏観光地です。
そんな中でもラスボス級の歴史的建造物で現役の料理屋として営業中の「鯛よし百番」。百番は大阪の居酒屋チェーンですが、その百番が遊郭の建物をそのまま買い取って居酒屋とはちょっと違う和食の店を今も営業しています。
大正時代の建物で登録有形文化財としても登録、飛田遊郭の中でも異彩を放っています。予約をすれば懐石料理を食べられるので、社会見学を兼ねて行ってきました。

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キング・オブ・遊郭の建物は見るだけでも価値あり

これだけしっかりと遊郭の建物が残っていて現役で使われているのは、珍しいと思います。湯婆婆が出てきそうな雰囲気も醸してます。
ちなみにこの鯛よし百番は飛田新地の中にあって、「妖怪通り」と呼ばれる熟女メインの遊郭通りに面しています。ここから北側には「メイン通り」「青春通り」などがあります。何となく通りの名前でどんな嬢がいるのかはご想像ください。

飛田新地の鯛よし百番

建物に入るといきなりタイムスリップ

建物に入ると、ベテランの店員さんが館内を案内してくれます。まず入ってすぐ目に入るのが、太鼓橋。

飛田新地の鯛よし百番

大阪の住吉大社にある太鼓橋を模したもので、これだけでもめっちゃ金のかかっている建物ということが分かります。太鼓橋の向こう側は嬢が待機する部屋だったんだとか。

飛田新地の鯛よし百番

中庭に面した窓の欄間や天井がめっちゃ荘厳です。最初にこの建物のオーナーだった人物は遊郭でめちゃめちゃ儲けていたそうで、贅の限りを尽くして建てたことがよく分かりますね。

美しい中庭に、ちょっと微妙な歴史あり

この時代の遊郭は真ん中に中庭があって、それを囲むような建物が主流だったんだとか。何か風水的な事情でもあるのかと思ったら、嬢が心を癒すためにあるんだとか。
遊郭の嬢たちはこの建物で生活をして外に出ることがないので、太陽や緑に触れることがありません。そこで中庭を眺められるようにして、外に出た気分を味わえるようにしてたそうです。う~ん、ちょっと微妙な歴史を感じます。

飛田新地の鯛よし百番

庭も贅を尽くしているので、めっちゃ立派です。
2階も中庭を取り囲む構造になっていて、ちょっと高いところから眺められます。

飛田新地の鯛よし百番

長い時間をかけて植物も育っているので、より癒し感はあるように思います。今はもう嬢はいませんが。

建物の中に突如現れる日光東照宮

1階の中で一番目立つのは、この「陽明門」でしょう。なんと、建物の中に日光東照宮を作ってしまった模様です。これ、本家と同じくらい金がかかってそうに見える迫力です。

飛田新地の鯛よし百番

赤いじゅうたんの床に、場違いな陽明門。これが遊郭クオリティなんですかね。すごい。

飛田新地の鯛よし百番

この陽明門をくぐると、中は男性客の待合室だったそうです。さすが、客が利用するスペースはリッチな造りになっているということですな。他の部分にもその思想が露骨に表れていました。

飛田新地の鯛よし百番

よく見ると、壁とか天井もなかなかのもんです。ちょっと成金趣味のようなテイストも感じますが。
しかも、門の裏側には葵の御紋!

飛田新地の鯛よし百番

扉に施されている螺鈿の飾りもすごいです。100年以上前の建物でこんなにいい状態で今も残ってるんですから、本当にいい技術と材料をふんだんに使ってるんでしょうね。

2階はそれぞれのプレイルームが1軒の家として建ち並ぶ

それでは、2階に上がりましょう。料理をいただくのは2階なので、1階をひと通り見物したあとで2階に上がりました。

飛田新地の鯛よし百番

2階は遊郭時代のプレイルームです。それぞれの部屋が1軒の家のような設えになっていて、屋根とかひさしがあります。嬢がそれぞれの家の住人で、そこに男性客が遊びに行くというテイになっていたんだとか。

飛田新地の鯛よし百番

それぞれの「家」には、こんな井戸もあったりします。もちろんダミーですが。
いやー、どの部屋もすごい。それぞれに異なる趣向があって、今どきのホテルよりもはるかに贅沢です。

飛田新地の鯛よし百番
飛田新地の鯛よし百番
飛田新地の鯛よし百番
飛田新地の鯛よし百番

富士山を眺められる部屋、なんてのもあります。今は食事スペースですが、かつてのプレイスペースが船になっていたりと、もうやりたい放題。
ここは2階の待機所でしょうか、立派な応接セットがあります。そして中庭が見えるので、ここでビール飲んだら楽しそうです。

飛田新地の鯛よし百番

圧巻の男性トイレ!

それでは鯛よし百番のクライマックス、男性トイレにご案内します。
男性客をもてなすためのトイレだけに、絢爛豪華です。トイレは1階にあるんですが、降りていく階段は大阪の夏を彩る天神祭の装いです。

飛田新地の鯛よし百番

「トイレに行くなら天井にご注目」と言われていたのでワクワクしてトイレに入ってみると・・・

飛田新地の鯛よし百番

こ、これは・・・

飛田新地の鯛よし百番

こんなデザインのトイレ、見たことありません。男性客をもてなす遊郭スタイルは、トイレにも徹底されているのでした。
これも遊郭として使われていた当時そのままの状態で保存されているんだとか。

かつてはこんな規模の遊郭が飛田新地のあちこちに建っていたそうな。今では鯛よし百番だけになって、今営業している「ちょんの間」の風俗は建売住宅のような建物なので、往年の遊郭みたいな迫力はありません。
大ベテランスタッフの話によると、この鯛よし百番は後継者問題で悩んでいる最中だそうです。今の経営者が高齢になっても次がいないらしく、もしかすると10年以内には営業できなくなるかも・・・とのことでした。この貴重な文化遺産で和食を楽しむという贅沢ができるのは、今だけかもしれませんよ!

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