沖縄では、少しずつですが基地として使用していた土地の返還が進んでいます。那覇新都心とも呼ばれるおもろまち地区や恩納村のハンビータウンなどはいずれも、かつては米軍基地でした。
そして、今や沖縄最大のショッピングモールとなった北中城村のイオンモール沖縄ライカムも、かつては米軍基地でした。
完全に返還されると再開発されて米軍基地の面影はなくなってしまうわけですが、今まさに返還のプロセスが進んでいる真っ最中で、誰でも自由に入れる一方で米軍基地の面影が残りまくっている場所があります。
それが、「ロウワー・プラザ緑地ひろば」です。返還プロセス中の今は日米共同利用という形になっているため、公園のようであって、米軍基地の廃墟のようであって、何ともいえない風景を見ることができます。
おそらく今しか見られないこの珍風景を紹介したいと思います。
まずは、場所とこれまでの経緯から
最初に、場所をご案内。
現地は、こちらです。
隣にイオンモール沖縄ライカムがあるので、これが目印になると思います。
現地の西側、南側は今も米軍基地になっています。つまり、かつてはイオンモールの場所も含めて広大な米軍基地だったということです。
ちなみに、このライカムというのは当時ここにあった米軍基地の「Ryukyu Command headquarters」から「Ry」と「Com」をつなげてライカムと呼ばれていたのが語源です。
headquartersというように、ここには沖縄の米軍基地の司令部があったそうですよ。
この経緯や場所を見ると、今回の探訪地がゴリゴリ米軍基地の中にあったことが分かると思います。
それを踏まえつつ、現場の模様をご覧ください。
かつては鉄壁の警備だった米軍基地のゲート
米軍基地は警備がガッチガチで警備をしている人たちは武装しています。
不審なことをしようものなら、想像しただけでもコワい施設です。
そんな鉄壁のゲートがそのまま残された、「公園の入口」です。
なお、ここはかつてキャンプフォスター(キャンプ瑞慶覧)のゲートでした。

ゲートの奥には、入退場をチェックする警備員の小屋も残ってますね。
この位置から左を見ると、イオンモール沖縄ライカムが見えます。ちょっと高台になっていることからも、かつて司令部があったことが想像できます。

このゲート付近には、随所に米軍基地の残骸があります。



アメリカ式の速度標識とか、「35」という中途半端な数字も日本風ではないですね。
フェンスもまだしっかり残っていて、他の米軍基地同じフルスペックです。
普通の公園とは違う、ただならぬ雰囲気が漂う
単に公園に入るだけなのに、中に入っていくとただならぬ雰囲気を感じます。
どことなく日本っぽくない、見たことないような風景・・・
看板が全部英語だからでしょうか。

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、小屋にはいかつい防犯カメラがついています。
ヤクザの組事務所よりも立派なやつです。

今は左側通行ですけど、当時はどうだったんでしょうね?
日本国内にあるし、基地内も左側通行だったんでしょうか?
そして道路には、いかにも軍事基地らしいものもあります。

段差を作って、不審者が強行突破してきて爆走するのを防いでいます。
公園になっているエリアだけでもこんなのが何か所もあります。
そして次は、遮断機。

STOP ON RED SIGNAL(赤信号では止まれ)という信号機と看板もアメリカン。
でもその横には横断歩道を示す日本の道路標識があるのも、なかなか萌えます。

遮断機を通り過ぎて反対側から見ると、こんな感じ。
こちらにも信号と看板、そして横断歩道の標識もありますね。

公園の中にはだだっ広い空間が広がる
日米共同利用とは言ってますが、結局は正式な返還まで使い道がないスペースってことだと思います。
本格的な開発もできないし、ひとまず公園にでもしとくか、と。
そのため、おそらく米軍基地当時の植栽とかもそのままだと思います。

ここが沖縄ということを忘れそうになる風景の連続です。
ゴルフ場みたいですよね。
こういう芝生の広場があったり、ソフトボールができる球場があったり、ドッグランがあったり。
この消火栓も、アメリカンですよね。

すぐ隣には今も米軍基地が広がる
このロウワー・プラザは、キャンプフォスターの一部です。
この辺りは返還予定ですが、残りの部分は今も米軍基地です。
なので、すぐ隣に現役の米軍基地があります。

住居や、子供向けの遊具なんかが見えます。
このロウワー・プラザもそうだったらしいですが、米軍関係者の住宅地として使われているみたいです。
現役の米軍基地との境界線あたりから振り返ると、広大な返還予定地が広がります。

正式に返還となったら、こんなに広いスペースを何に使うんでしょう?
地図と注意書きからも暫定感と緊張感が伝わってくる
このロウワー・プラザの入口にあったフェンスには、施設に関する掲示物があります。
これを改めて見てみると・・・

右下の国旗で、日米共同利用感を演出。
そしてだだっ広いスペースの用途をテキトーに決めた感も伝わってきますね。
でもその下には、ここが軍事施設、もしくはそのすぐ隣である緊張感をしっかり伝えてきます。

のどかな公園でありながら、軍事基地の香りをプンプンさせるこの風景、萌えます。
しかもこの暫定的な日米共同利用がずっと続くわけではなく、近いうちに正式返還されて何かが建てられるんでしょう。その時までの珍風景です。
最後に、妙に気になったフェンスの風景を。

このフェンスが基地の中と外を隔てて厳重に警戒されていたことでしょう。
今や全く意味をなさない無用の長物ですが、近くで見るとその緊張感を実感できます。



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