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エモいスポット満載の廃線「深名線」の萌える駅舎と土木資産(北海道・深川市~幌加内町)

北海道の各地にある廃線跡は萌える風景の宝庫なんですが、今回紹介する深名線も珠玉の廃線です。
北海道の深川と名寄を結ぶ路線ということで、深名線(しんめいせん)。
廃線になったのは1995年ということで、探訪した時点で廃線から30年が経過しています。30年経っても残っている駅舎や鉄橋などが裏観光好きにはたまらない風景となっており、当然私にとっても垂涎の風景です。
北海道で冬の廃線跡巡りは命がけなので、その直前の時期に深名線の名残を訪ねてきました。

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まずは、深名線の概要から

深名線は、北海道の深川と足寄を結ぶ鉄道路線です。北海道の中心から少し西側を南北に貫く路線で、北海道の開拓時代に人口が増えたことを受けて設けられました。
120km以上の長い路線ですが、北海道だとそれほど長くも感じられない気もします。
時代は流れて、ただでさえ赤字路線が多い北海道の中でも深名線の赤字は深刻で、何度も廃止が俎上に上がります。何度か難を逃れたものの、遂に1995年に全線が廃止となりました。
こちらは、Wikiにあった地図です。

旭川のちょっと西側を南北に走ってるというイメージですね。
ただ、北海道の事情を考えるとここに人の流れがあるとは考えにくく、そりゃあ赤字になったやろな、と思います。
それでは、深名線の名残を求めて探訪に出掛けましょう。

鷹泊駅

1つ目は、深川市にある鷹泊駅です。この探訪では深名線の跡を南から順に進みます。
すでに跡形もない駅もありますし、一般人が立ち入れないところもあったりします。
そのため、この探訪では私の個人的な好みや旅の都合で駅をチョイスしていることをご了承ください。
鷹泊駅はかつて有人駅だったそうですが、その後無人駅に。現在残っている駅舎は、有人駅時代からあるそうです。
北海道の駅は、だいたい集落の突き当りにあります。逆に考えると、駅から集落が生まれたんでしょうね。この鷹泊駅も、この集落の突き当りにあります。

北海道の廃線、深名線跡の鷹泊駅

それでは、もっと近づいてみましょう。

北海道の廃線、深名線跡の鷹泊駅

一見しただけだと、これが駅舎とは思えないです。今は近隣の誰かが倉庫として使っているのか、中には資材のようなものがたくさんありました。
そして、どうやら参政党の支持者のようですw
有人駅時代の建物ということで、今はかなりボロボロ。

北海道の廃線、深名線跡の鷹泊駅

この正面のところに「鷹泊駅」と書かれていたんでしょうね。
この場所から回れ右をして、集落を眺めてみます。
こちらが、鷹泊駅前通りです。かつてはもうちょっと建物があったみたいですけど、今はかなり少なくなっています。でもクルマは何台か停まっていますし、人が活動をしているらしき物音はあります。

北海道の廃線、深名線跡の鷹泊駅

次は、駅舎の裏側に回ってみましょう。
ホームの名残があるはずです。

北海道の廃線、深名線跡の鷹泊駅

これを見ると、ここが駅だということを実感できますね。
ホームの名残はあるものの、路盤が確認できないので線路の名残はほとんどありません。

沼牛駅

次は、鷹泊の次の駅、沼牛駅です。
この沼牛駅は、深名線跡の中で最も恵まれた(?)廃駅です。
というのも、地元の有志が駅を買い取ってしっかり保存していて、なんと廃線になってから信号機を展示したりと、廃駅とは思えないような状態です。
それでは、沼牛駅の現地をご案内しましょう。
ちなみに、ここから幌加内町に入ります。ちなみに幌加内町は日本一寒くなることでおなじみで、マイナス41.2度なんてのもあったみたいですね。もう、どれだけ寒いのか想像つきません。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

さて、現地に着きました。
さっきの鷹泊駅とは、かなり雰囲気が違います。何というか、ちゃんとお手入れされてる感があります。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

もっと近くに行ってきます。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

やはり、近くに来てもきれいな廃駅であることが分かります。「沼牛駅」という表示もあります。
屋根の上に伸びている煙突が北海道感あっていいですね!
ここでも回れ右して駅前通りを眺めてみます。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

うーむ。ここは駅舎こそキレイですが、駅前は何にもないです。
それでは、ホームも拝みにいってみましょう。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

なんと、線路まであるではないですか!
信号機もあるので、現役の駅みたいにも見えます。
ちゃんとお手入れされていることもあって、駅舎も地面もキレイです。幸せな廃駅ですね。
それでは幸せな廃駅をもっと探訪してみましょう。
これもおそらく、駅を保存している有志によるものでしょう。個人で保存費用を負担してるみたいですが、冬が厳しい北海道だけに結構なお金かかってるんじゃないでしょうか。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

駅舎の中には、鉄道グッズ(?)がたくさん保管されています。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

定期的に中に入って見学ができるイベントがあるそうで、その時には中に入ってこうした鉄道グッズを間近で見れるんでしょうね。
それにしても、この鉄道員の映画に出てきそうな駅舎の風景、いいですねー。
管理されている廃駅ということもあって、ノートもありましたよ。

北海道の廃線、深名線跡の沼牛駅

中を見ると、なかなかエモいことが書いてありました。
深名線の中で一番幸せな廃駅という地位は、今後も揺らぐことがないでしょう。

第三雨竜川橋梁

次は、駅ではなく鉄橋です。
現役当時の鉄橋がほぼそのまま残されていて、これがまた萌える風景らしく、実は今回の深名線探訪の一番のお目当てでした。
公益社団法人土木学会によると、めっちゃ難工事だったらしく、そんな貴重な土木遺産を取り壊すのはもったいないということで保存されているんだとか。同学会によると「道内初の吊足場式架設工法の採用と輸入鋼材鈑桁の転用など、経済性と工期短縮を考慮した昭和初期の地方鉄道線建設を伝える橋梁」とのことです。うん、なんかすごい。
こちらが、その貴重な土木遺産の現地です。

北海道の廃線、深名線跡の第三雨竜川橋梁

少し雪が積もり始める風景に、まるで今も現役かと思わせるような鉄橋が見えます。
こちらが、第三雨竜川橋梁です。
あまりにもキレイなので、今にも列車が走ってきそうです。
それでは、正面から拝ませてもらいましょう。

北海道の廃線、深名線跡の第三雨竜川橋梁

私が歩いているのは、かつて線路があったところです。
2025年は今年の漢字が「熊」になったほど熊の被害が頻発したこともあって、誰もいない北海道の森の中で熊にビビりながら現地に近づきました。この位置で後ろから熊が来たら行き止まりなので、結構ビビりました。

北海道の廃線、深名線跡の第三雨竜川橋梁

もう鉄橋にも線路はないみたいですね。でも鉄橋自体はかなりキレイで、整備したら使えそうにも見えます。この辺りも土木学会から高く評価された所以でしょうか。
柵の上に手を伸ばして、鉄橋の姿を見てみましょう。

北海道の廃線、深名線跡の第三雨竜川橋梁

2003年に解体されそうになったところ、地元の有志が保存に向けて動き、以後その有志が草刈りなどのお手入れをしてるんだとか。保存活動には「塗装」も含まれてるので、もしかするとそのおかげでこんなに美しい状態を保ってるのかもしれませんね。
廃線になってからも愛される駅舎や鉄橋、素敵です。
なお、北海道には廃線の鉄橋に車両が残されているという、とてつもなく萌える風景があります。芦別鉄道跡の炭山側橋梁についても別の機会に探訪しているので、こちらもぜひ。

添牛内駅

次は、2つほど駅を飛ばして添牛内駅です。起点の深川からは68kmほどの距離です。
こちらが駅舎ですが、周辺にはチラホラと民家があります。この駅も保存状態が良く、駅舎の中には鉄道グッズが保管されているので、ここも地元の人たちが保存活動をしているものと思われます。
他の駅と駅舎の形は似てますが、白い壁に赤い屋根が映えますね。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

それではホーム側に回ってみましょう。
線路はありませんが、ちゃんと線路やホームがあった名残があります。線路跡に沿って木が並んでいるのもエモい。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

駅舎の中には、添牛内駅以外の駅から持ってきたと思われる看板などなど。
幌加内駅や上幌加内駅はここから20kmほど戻ったところなので、かなり広範囲に収集している模様です。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

深名線が廃線になった時の記念展示(?)らしきものも保管されています。
先ほどの写真もそうですが、建物は施錠されているので、外から窓にスマホを当てて撮影しています。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

・・・と、建物の中を撮影していると、何かの物音、気配がしました。
遂に熊と遭遇かとビビり倒しましたが、足元を見るとキタキツネ!
普段誰も来ない廃駅に人間が来ているので、珍しいと思ったんでしょうか。
ほとんど人の姿を見ることがない探訪をしていて野生動物に出会うと、ここはもう人間の世界ではなく動物たちの世界に迷い込んだのかという気分にすらなります。
それにしても、カワイイ♪

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

このキツネは駅舎の向かって右から現れ、駅舎の前を横切っていきました。
添牛内駅の駅舎とキタキツネのショット、これが撮れただけでも来た値打ちがあります。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

やがてキツネは私のことを確認して危険がないと思ったのか、最後にこちらを見てから森に帰っていきました。
これが昔話だと、人に化けて何か話しかけてくるのかもしれません。

北海道の廃線、深名線跡の添牛内駅

朱鞠内駅

深名線跡を、さらに北に進みます。次は、朱鞠内(しゅまりない)駅。
先ほどの添牛内もそうですが、北海道はアイヌ語の名残で「〇〇ナイ」とか「〇〇ベツ」という地名がめっちゃ多いです。
山間部が多い深名線の中で、ちょっとした平地(谷?)になっているところにあります。
ただ、こちらはもうホームや駅舎がありません。あるのは、ここに駅があったことを示すモニュメントだけです。

北海道の廃線、深名線跡の朱鞠内駅

ちなみに、奥に見えているのは深名線が廃止された後で代替路線となっているバスの待合室です。
線路と駅名標だけが残されて、そこに雪。エモいですね~。
かつてはこの線路が長い路線の一部で、深川と足寄を結んでいたと思うと、感慨深いものがあります。

北海道の廃線、深名線跡の朱鞠内駅

まだ本州は秋ですが、北海道は冬が始まっています。
深名線跡を北へ北へ進んできたこともあって、駅にたどり着くごとに雪が多くなってきました。
朱鞠内駅の駅前に広がる風景も、すでに真冬の様相です。もちろん、北海道の真冬はこんなもんじゃないですが。

北海道の廃線、深名線跡の朱鞠内駅

先ほど見えていたバスの待合室にもお邪魔してみましょう。
ここにはトイレがあって、もちろん暖房も完備。
現役で使われているのでキレイですし、色々な掲示物もあります。この廃線探訪で、初めて現役の施設を見たので、余計に現役の躍動感みたいなものを感じました。とはいえ代替バス路線も乗客が少なく、いつなくなってもおかしくない状況なんですけどね。

北海道の廃線、深名線跡の朱鞠内駅

利用客が少ないのに、この立派な施設。
どうやら深名線の廃止を検討している時に地元に対して「バス輸送になったらサービスが向上する」と説明していたそうで、地元を納得させるためのものかもしれません。

総括

全線ではありませんが、鷹泊駅から朱鞠内駅までの廃線探訪でした。
もう何も残っていない駅も多くて、そのあたりは廃線から30年経っているだけのことはあります。人間が敢えて保存しようとしなければ、自然に還っていてもおかしくない時間です。
北海道にはこんな廃線跡があちこちにありますが、開拓時代や炭鉱需要で栄えた時代を彷彿とするものが多くて萌えます。駅舎も北海道らしくて可愛いですし、今回はキタキツネにも遭遇できました。
廃線になるということは沿線の人口が著しく減少しているわけで、今は保存活動ができている有志もいつまで活動できるか分かりません。近い将来に北海道の大自然に還っていく黄昏の廃線を楽しませてもらいました。

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